テレビやドラマ離れが進み、視聴率がなかなか取れない昨今ですが、そんななか安定の10%台をキープし続けるNHK大河ドラマ。
何度も何度もドラマ化されて、始まる前は、これ以上新たな家康像は出てこないのでは?と言われていましたが、とにかく斬新な切り口で徳川家康とその周囲の人々を描き続けていますね。
史実と創作の融合がこれほどうまくいっているドラマはなかなかないのでは、と筆者は感じていますが、皆さんはいかがでしょうか?
そんな大河ドラマ「どうする家康」は、どの部分がドラマとしての創作だったのかを含め、時代背景や登場人物などの知識があればさらに楽しめること間違いなし!
そこでこのシリーズでは、【松潤ファン歴女がネタバレ&解説!大河「どうする家康」】と題して、筋金入りの松潤ファンの筆者が、ドラマの解説を交えながら松本潤さんの魅力を紹介しています。
「どうする家康」をより深くより楽しむために、是非参考にしてください!
それでは第20回【岡崎クーデター】のネタバレ&解説スタートです!
【第20回:岡崎クーデター】あらすじ
毎回凝った造りのタイトルバック。
その回を最後まで観て、「なるほど!そういうことだったのか!」と思うことが多いのですが、今回はまさにタイトルそのもので、クーデターの血判状でしたね。
「どうする家康」第20回"岡崎クーデター"の再放送が始まりました
— spica☆pirka nispa (@diesonnedermond) June 3, 2023
冒頭からどんどん歳月が経っていき長引く戦の疲弊感が伝わってくる
浜松で高熱で床に臥せる家康殿
岡崎で懸命に奮闘する信康
息子と家臣達の後援をする瀬名
岡崎城で孤立していく五徳
戦は城中にも…#どうする家康 再放送 #松潤家康
まずは、第20回の重要な人物を整理しておきましょう。
【初登場のキャスト】
・岡﨑町奉行 大岡弥四郎
(演:毎熊克哉さん)
・松平家家臣 山田八蔵
(演:米本学仁さん)
【今回の重要人物】
・松平信康正室 五徳
(演:久保史緒里さん)
自分の死を3年間は隠すよう言い残した武田信玄。
その信玄亡き後、その遺志を継いだ武田勝頼(演:眞栄田郷敦さん)は徳川領に深く攻め込み、徳川の守りの要「高天神城」も攻め落とされました。
次に岡崎に狙いを定めた勝頼に、信康(演:細田佳央太さん)や石川数正(演:松重豊さん)は苦戦し、瀬名(演:有村架純さん)や亀姫(演:當真あみ さん)までも、負傷兵の手当を行っていました。
そんな中、信康の正室で織田信長の娘・五徳(演:久保史緒里さん)は、織田家のプライドから岡崎の民に馴染めずにいました。
一方、浜松の家康は病で出陣することができず、本多忠勝らを援軍として岡崎に。
そして、混乱する岡崎では密かにある陰謀が進んでいた・・・いうのが第20回【岡崎クーデター】のお話でした。
松潤ファン歴女がネタバレ&解説!大河「どうする家康」第20回
おはようございます
— kanko2🏇🍬*⋆💜⋆͛ 嵐大好き (@kankosansan4529) May 27, 2023
日曜日きました どうする家康の日
第20回「岡崎クーデター」
ガイドの殿格好良くて浮かれているけど物語はヤバい方向に突入していくのが恐いな 今日は3回リアタイ出来る予定です!ほんとどうする家康面白いよ·͜· ︎︎古沢良太さん松本潤くん皆さんありがとうございます.ᐟ.ᐟ
史実にも残っている「大岡弥四郎事件」がテーマの第20回。
武田軍に攻められ続け傷ついていく岡崎と、家康がいる浜松の溝は深まり、そんななかで起こった岡崎のクーデター失敗。
そこに関わった人々はいったいどういう人物だったのでしょうか?
第20回ネタバレ&解説【岡﨑町奉行:大岡弥四郎】
今日のどうする家康は毎熊さんが凄かった。あの時、あの状況における大岡弥四郎の心の叫びでもあるんだけど、あらゆる場所、あらゆる時代の「虐げられた人々」の心の叫びのようにも感じた。
— キホーテくん (@d_qjote_o_xjote) May 28, 2023
岡崎クーデターを主犯だった大岡弥四郎は、岡崎の町奉行でした。
町奉行って時代劇でよく耳にするけど、
実際はどんな役職だったの?
町奉行は、江戸時代に幕府・諸藩においた領内都市部の行政や司法を担当する、いわば「官僚」なんだね。
どんな人が町奉行になっていたの?
町奉行は、旗本が就く役職としては最上位だったんだ。
旗本は、石高が1万未満で三河時代からの徳川家の家臣なんだよ。
ドラマの中で、平岩親吉や石川数正らが上座にいるのは、
彼らは石高が1万以上の徳川家の譜代で、いわゆる高級官僚だからなんだ。
この岡崎クーデター、「大岡弥四郎事件」と言われていますが、その計画について「三河物語」に詳しく書かれています。
これが、弥四郎と勝頼の密約とのこと。
ただ、他の文献によると、
と書かれています。
今回の脚本では、これらを創作とうまく融合させて、勝頼は口寄せ巫女の千代を通じて岡崎の家臣団を懐柔し、岡崎城を占拠して信康と瀬名を自害させようとした、というストーリーでしたね。
ただ、弥四郎の冒頭のセリフ「命に代えて岡崎を守りまする」、これは嘘ではなく戦続きで疲弊していく岡崎の国衆や民を守る方法としてのクーデターであった、とも思えます。
武田の懐柔策に乗ってしまった弥四郎ですが、家康にも信康にもとても信頼されていた家臣だったようです。
岡崎の信康、浜松の家康の間を行ったり来たりしながら両方の殿さまに仕え、まさに岡崎と浜松の二重政治をうまくとりなしていたであろう大岡弥四郎。
そんな弥四郎に裏切られた信康の心の傷はさぞや深かったでしょう・・・
第20回ネタバレ&解説②松平家家臣:山田八蔵
大河オタクの一言!皆さん戦国大河「どうする家康」を見てますか。大岡弥四郎を首謀者とした者達はクーデターを実行に移し、松平信康と瀬名の命を狙います。しかし、クーデターは山田八蔵の裏切りで、事が露見して弥四郎を筆頭とする者達全てが本多忠勝、榊原康政達の活躍で捕えられます。(後ろへ) pic.twitter.com/LVZoHSkl1r
— まちたつ (@QOa2FRaFWLkv9ct) June 1, 2023
米本学仁さんが演じた松平家家臣・山田八蔵の忠義により、命を助けられた信康と瀬名。
放送後は、米本さんのその愛くるしい姿と、仲間と忠義との間で揺れ動く人物像で、一気に注目を浴びた八蔵でしたね。
八蔵は信康の重臣・鳥居久兵衛の家臣として、信康に仕えていました。
最初はクーデターに加担していたのに、なんで翻意したの?
その辺は史実でも定かではないんだ・・・
でも、瀬名の優しさに触れてすべてを告白するストーリーは、
凄く合点がいく話だったよね。
そんなこともあったのかな・・・ってね。
弥四郎事件でクーデターに加担したものは家族ともどもことごとく処罰されていますが、八蔵は陰謀を食い止めた功績で領地の加増を受けています。
八蔵の行動によってクーデターが未遂に終わったのは確かですが、ストーリー上八蔵に大事な役目はもうひとつありましたね!
それは、冷酷な五徳と心優しい瀬名の人物像の対比。
八蔵と瀬名のエピソードによって、より明確にそして確実に、この後に続く伏線として機能しています!
第20回ネタバレ&解説③【五徳、大暴れ】
どうする家康第20回 五徳ちゃん家臣たち大勢いるなかで大きな声で瀬名に怒られてちょっとかわいそうだったな。同盟とはいえ圧倒的に立場が上の岡田信長様の姫、どうしていいかわからなかっただけでは。恥をかかされたと思って怒るのも仕方ない。瀬名も悪くないけどなさぬ仲だから。#どうする家康
— Yumi ゆみ (@nidonegadaisuki) May 28, 2023
今までも、高飛車でわがままでプライドばかり高くて・・・という、あまり印象の良くない役回りの五徳、さらにこの第20回では、ネットをざわつかせるほどの五徳の気性が描かれていました。
病に臥せっている浜松の家康を「頼りになりませぬでな」と言い放ち、瀬名の諫言に「わたくしは織田信長の娘じゃ、無礼者!」と姑を怒鳴りつける。
捕らえられた弥四郎の言葉、家臣たちの本音を聞いて、その場にいる信康、瀬名、そして数正や親吉ら家臣団すべてが、少なからず心が揺れていたのに、「信康さま、この者たちをしかと処罰なさいませ。この上なくむごいやり方でな。」と冷酷。
おーーーーこわっ!五徳大暴れです・・・その心のうちは?
しかし、先に書いたように、この五徳の気性が後に「あの事件」を巻き起こしていくのですし、ここで瀬名との対比が上手く描かれることによってより物語に深みが出ると思います。
それにしても、久保史緒里さん、凄い女優さんが出てきましたね・・・
第20回ネタバレ&解説④【家臣・井伊万千代誕生】
どうする家康、第20回見ました。
— ゆ ず 葉 🥜 (@___ars5__aosnm) May 28, 2023
殿と、虎松のシーンのとこ感動
したなぁ。#松本潤#どうする家康
井伊家の再興と郷里の立て直しのため、家康に仕官した井伊虎松。
紀行のナレーションで「万千代」と改めた、と紹介されましたね。
実は、井伊万千代と家康とは遠い親戚関係なんですよね~。
虎松と家康が親戚関係?
そんなの知らなかったよ?
そうだね、今回もそこは触れていないけど、徳川家と井伊家は親戚関係なんだ。
井伊家と言えば女城主・直虎が有名だけど、築山殿の実母は直虎からみると父の叔母なんだ。
そして、直虎と虎松は父同士が従兄弟。
つまり、築山殿は虎松から見ると、父のいとこの子であり、家康は父のいとこの子の夫、ということになるね!
まだまだ、小僧扱いの虎松ですが、この後めきめきと頭角を現し、家康の天下取りに大事な役割を果たすことはもうご存じでしょう!
ここからの虎松の成長を一緒に見ていきましょうね~。
第20回ネタバレ&解説⑤松潤ファン歴女お勧めシーンはここ!
今回は殿の出演シーンはかなり少なめで、松潤ファンとしてはちょっと残念・・・
だからこそ、その少ないシーンの中で、キュンキュンするシーンが貴重です。笑。
まず、冒頭の軍議のシーン。
鳥居元忠の「高天神城落城」の知らせに地図に視線を移し、机をたたいて「くそ~!」と言うときの、眉毛の動きが秀逸です!
怒りや悔しさ、そして迷いの気持ちが感じ取れる、眉毛の演技ってそんなにできないものだと・・・
さすが、立派な眉毛の持ち主松本潤!ここ、是非観てください!
あとはやはり、虎松が家康の家臣となり刀を拝受するシーン、ですよね~。
虎松演じる板垣李光人さんは、このシーンの感想を「松本さんが重厚感のオーラを出してくれた」ゆえに重みのあるシーンになって心に残っている、と話しています。
ダメダメで家臣たちに押されっぱなしの殿。思えば、徳川家臣団の多くは先代から松平に仕える譜代ばかりで、自分が家臣として召し抱えたのは虎松、ということになります。
他の家臣には見せない姿を虎松には見せていく、そんな予感もするいいシーンなので松潤ファンとしては、ここもじっくりと観てほしい場面です!
まとめ
『どうする家康』第20回を視聴。勝頼公が発する最強オーラ!そして築山殿は捨て身の策に出るのか!?予告にはあの人の姿もちらり。次回は悲劇の山盛りになりそう…。
— 敷島書房 (@jack1972frost) May 28, 2023
今回は、『松潤ファン歴女がネタバレ&解説!大河「どうする家康」【第20回:岡崎クーデター】』と題して、大河「どうする家康」第20回のあらすじとネタバレ&解説をしました。
この第20回は「大岡弥四郎事件」から燻り続けるあの重要な事件への流れを作る重要な回ですが、戦わねば国と民を守れない主君と、その戦に駆り出され常に命の危険を感じ続ける家臣たちの心の葛藤や、その苦しさをわかっていてもなお、戦わねばならない時代の生き辛さ、みたいなものがグッとくる内容でした。
そして、瀬名のなんとも言えない微笑みが不気味で、武田とのつながりを示唆する終わり方が気になりましたね!
次回第21回は、有名な「長篠・設楽原の戦い」に向かう「長篠を救え!」が描かれますので、またまた楽しみですね~。
以上『松潤ファン歴女がネタバレ&解説!大河「どうする家康」【第20回:岡崎クーデター】』でした。